パイロット

高所得の職業の中で取り上げられることのあるのがパイロットです。
航空機を操縦して、貨物や乗客を輸送するこの職業は、一般的な職業に比べて制限や拘束時間が違うことが有名です。

パイロットの平均所得

民間の空輸会社に勤めているパイロットの年収は軒並み1000万円を超えていることで知られています。
現在は、不景気が続いたことや、空輸会社の経営難が相次いだこと、LCCが台頭してきたことによって低賃金傾向となってきていますが、最盛期には年収が2000万円を超えているパイロットも少なくなかったようです。
2013年の調べでは、パイロットの平均所得は1152万円となっており、大型旅客機を操縦するジャンボジェット機のパイロットは年収で1500万円前後のようです。

パイロットという職業

職業だけで見れば、やっていることはバスの運転手やタクシードライバーとそう変わらないと考える方もいるかもしれません。
しかし、パイロットが特別高所得なことにはきちんとした理由があるのです。008
その一つ目の理由として、医師や弁護士と同じく資格を取るのが難しいことを挙げることができます。
日本のパイロットに資格には、自家用操縦士、事業用操縦士、定期運送用操縦士の3つがあり、それぞれには取ることができる順番と、その資格で許可される操縦の範囲が変わります。

順番は、上記の中で左から順番に取らなければならず、行える範囲は、自家用の場合は個人で操縦を楽しむことができるレベル、事業用操縦士は農薬の散布や消防隊員や警察官が使うヘリなどの操縦を行うことができ、定期運送用操縦士になると初めてジャンボジェット機などの旅客、運送などの事業を展開している会社で操縦が行えるようになります。

このため、パイロットになるための資格を得るだけでも、時間がかかってしまうのが、高所得の一員だということもできます。
また、現在2つの方法でしかこの資格を得ることが難しいとされており、航空機のパイロットになるのは非常に狭き門だということができます。

パイロットになるには

その2つの内の1つ目は大学を卒業してから、航空会社へ入社し、パイロット養成コースで学んだ後に資格を取得する方法です。
卒業する大学はどこでも問題ありませんが、航空会社へ入社するためには通常の就職活動と近いものがあるため、できるだけ就職に有利な学歴を有している方が有力です。
また、物理学や航空力学など、パイロットに必要な知識を学べる大学を出ているかというのも就職の際に有利にする要素となります。

2つ目は、独立行政法人である、航空大学校へ入学し、在学中に資格を取得するという方法です。
こちらの場合は、在学中に資格を取得することができるため、就職に際しても経費の面から有利に進めることができます。
また、現在は航空大学校だけでなく、航空会社と提携した大学のコースがあるためこちらでライセンスを取得することも可能です。

これとは、違う方法として、自費・自学で資格を取得する方法や、防衛大学へ入学してパイロットになる方法もあります。
いずれにしてもいずれかのタイミングで非常に高倍率の資格試験や就職試験に合格しなければならないため、パイロットになるのは難しいのです。

パイロットになる方法については、こちらのウェブページでも紹介されているため参考にするとよいでしょう。

参考サイト:キャリアガーデン

パイロットになってから

このような難関を突破して資格を取得して航空会社へ就職した後も、パイロットは多い日には一日10時間以上もフライとしなければなりません。
さらに、資格を維持するために定期的に身体検査や運動能力に関する検査を行うことが義務付けられており、日々の健康管理や維持にも努力が求められます。

その分、所得に関しては高待遇となりますが、パイロットは他の職業に比べても身体的・精神的なストレスが多い職業となるのです。
パイロットにあこがれる人も世の中にはたくさんいますし、乗客の命を預かって空を飛ぶのですから、責任とその能力が、年収1000万円以上につながるのでしょう。